「空き部屋が決まらない」と嘆く前に

​(物件所有者さん向け)

​「空き部屋が決まらず空室だらけ」

賃貸物件所有者さんであれば、誰でも一度は見たことがある悪夢ではないかと思います。

何で誰も入居してくれないか?設備があまりに陳腐過ぎる、驚くほど立地が悪い。物件ごとに様々な問題点があります。

陳腐過ぎる点は修繕するよりほかありませんが、立地については「本当に誰一人見向きもしない」物件のほうが稀です(修繕については後述)

どうにもならず、更地にするしかない。との決断もありますが、分譲住宅ではそれすら不可能と断じて良いほど困難です。

翻って、所有者さん(貸主さん)ご自身は、所有する物件の募集条件をご存じでしょうか?家賃・管理費・敷金・礼金だけではありません。「当社(管理会社)では標準です」として、よく分からないオプション代金で数万円かかっていたり、勝手に40代以上NGにする募集条件など、ご自身の意思で空室になっても譲れないとお考えなら構いませんが、所有する物件に制限をかけすぎる。これは傍から見て自分の身動きをとれなくしているようにしか見えません。

「こんな馬鹿みたいなオプションに金を払いたくない!」から、「年齢がちょっと超えているから無理だ…」これらの内なる声を聞かずに、空室を嘆くのはいかがなものかと思います。

更に加えるなら「生活保護受給者はNG」とする根拠。聞いてみたら昼から酒を飲んでTVを大音量で見ているなどの意見を聞くことも。でも、昨今の生活相談会、更には福祉事務所の所内まで見て、同じ意見を押し通す方がいるとは到底思えません。

100%きちんとしているとまでは言いません、私も内見途中で「この人にはアパートより病院だ」と思ったこともあります。しかし圧倒的大多数(少なくみても90%強)は、聞かない限り生活保護受給とは分からない人たちばかりです。

​ワンルームマンションの供給過多地域はいますぐにでも、ファミリー向け物件所有者さんも空き室でお困りなら、一考の余地は充分あるように思えてなりません。

「ならば、安い賃料で貸して収支マイナスを甘受しろということか!」これは明らかな誤解です。

確かに新築マンションで同じことをしたらマイナスになるでしょう。

​しかし、建てて年数が経ち、返済が終わり税金と修繕経費の積み立てが残る状態であればいかがでしょう。確かに凄い利回りはとれません。でも、部屋が空いている=賃料が全く入らないことと比べたら、どちらの収支が優れているでしょうか?

​「生活保護受給者含めた住宅弱者は住宅クレームが多い」とも聞きます。でも、それは統計にでも出たデータでしょうか?当方で法的措置をとって退去に至った案件は、賃料7万円を境に五分五分程度です。確かに肝が据わっていないと、聞くに堪えない言葉でクレームをつけられることが多い傾向は感じますが、その点は当方で全面代行します。

​契約した張本人が対峙するので、契約時に言っていたことと違うことを言えば、すぐ分かります。

​※修繕について、確かに一時的に持ち出し、またはローンを組むなどしなければならないことが多いのは存じています。しかし、修繕して入居者の間口を広げて賃料を取るか、税金だけ延々支払うか?修繕が巨額になる場合は諸々の検討課題がありますが、例えば「方法」などを吟味することで解決することも少なくはありません

柿本 志信